とあるところに、一人の少女。
野原で獣に襲われそうになった際に、一人の戦士に救われる。
恋は盲目。少女はその日から自分を磨きあげ、ついに男をものにする。
幸せで、平凡な日々。だが、ある時訪れる魔物の群との戦の知らせ。
男は、妻を、村を守るため、従軍し戦場へと向かう。
女は一人、男の無事を祈りながら日々を過ごす。
やがて、戦争が終わり、人間側の勝利が村に知らされる。
その知らせを持ってきた伝令は男の友人だった。
男の帰りを信じて、着飾り、食事を用意する女に伝えられる、男の訃報。
馬を駆り、幾たもの野を丘を越えて、辿り着いたそこは戦場跡。
泡吹き倒れた馬を置き去り、息も絶え絶えに進む女。
見渡す限りの屍を踏み越えて、ついに女は男を見つける。
瀕死の男は、女に抱きかかえられ、その腕の中で息絶える。
女の絶叫が響き渡る。
ただ、男の屍を抱いて泣き続ける女の前に現れたるは、魔物の王にして神。
万の魂を捧げれば蘇らすとの言葉を信じ、女は契約を結ぶ。
もう、あの日々は帰らないと分かっていながら。
全てを失った今、それでも愛しいあの人が生き返るならばと思いながら。
そして、全てが嘘だとしても構わないと思いながら。
やがて、一つの噂が広まる。
死霊を率いた血の涙を流す女の亡霊が支配する場所があるのだという。
枯れ果てた、だが不思議と通る声で、訪れる冒険者に向かってこう言ってくるのだという。
お前の魂を私にちょうだい、と。
妄想です(
こんな感じの話を書いてみたいなとか思ったのであらすじを書きかき。
本当は絵を描けたらなぁ・・・。